青野精肉店について

ストーリー

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開店動機、開業時の苦労

開店時店舗
開店時店舗
開店時のちらし
開店時のちらし
代表取締役社長 青野仁志
代表取締役社長 青野仁志

私は、青野精肉店を1979年10月10日に開業しました。

もともと私はエレベーターの修理やメンテナンスを行う技術者で、精肉店をしていた義父からすすめられたのがきっかけです。
サラリーマンを辞めて起業、というのが今ほど一般的でなかった時代で、周りからは反対もされました。

当時は肉屋にクリーンなイメージを抱く人は多くなかったため「清潔で、かわいい、ケーキ屋さんみたいなお店にしよう」というコンセプトで店づくりをしました。

たくさんの借金をしていたので、早く営業がしたくてたまりませんでした。新店舗が完成し、引き渡しを待てずに什器などの荷物を入れたため、壁にひびを入れてしまうほどでした。

開店当日のこと。備品を取りに行く道中、急ぐあまりスピード違反で捕まってしまいました。
その帰り道。慌てるあまり先ほど捕まったことは忘れ、同じ場所に差し掛かりました。車の速度はまたオーバー。なんと同じ警官に2回もキップを切られてしまいました。

今思えば笑い話ですが、とにかくそれだけ必死でした。

お客様は、開店セールの期間は来てくださいましたが、その後は厳しい状況が続きました。従業員を雇う経済的余裕もなかったので、夫婦で連日、日付が変わるまで働きました。

待つだけではお客様は増えません。学校や病院などの給食施設や飲食店に営業にも行きました。私は元技術屋でしたので慣れないものでした。しかも実績がなかったため門前払いの連続でした。

また、当時は今のような真空包装などの保存技術が発達していなくて、売れなかった肉はすぐ古くなってしまいます。

お客様が少なかろうと、鮮度の落ちた肉を売るわけにはいきません。閉店後に歯を食いしばって、肉を捨てたことは数え切れません。

特別悔しかったことがあります。当店に来たあるお客様から、「あそこの肉はおいしい」と別の精肉店の自慢話をされました。その方に悪気はなかったと思いますが、この経験をバネに、いつかお客様に「ここが一番おいしい」と言われるお店にしたいと頑張ってきました。

仕入れに対しても苦労の歴史があります。
創業したころ、今のような肉の格付け制度はなく、商品の横流しや産地・品種の偽装が横行していました。生産者(農家)と精肉店の関係も、価格を通じた化かし合いのような、信頼関係のない状況が当たり前でした。

それではいけないと思い、農家さんとの関係づくりを始めました。あちらが望む値付けで買うなど、こちらの利益は後回しにし、少しずつ信頼関係を築いていったのです。

特に西条市丹原町の越智さんとは、子牛の産地の宮崎県の山間部にまで一緒に買い付けに行ったり、私が自ら子牛を買って越智さんに育ててもらったりもしています。

創業から約40年。いくつもの苦難を乗り越え、少しずつお客様や地域のご支持をいただき、おかげさまで今では「おいしい肉は青野」と選んでいただけるようになりました。当初は取り引きできなかった、給食施設の方からも納品をお願いされるようにもなりました。

2代目の息子やすばらしいスタッフとともに、今後も安全・安心なお肉の販売に努力していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

僕が肉屋の二代目になった理由

仕事風景 その1
仕事風景 その1
仕事風景 その2
仕事風景 その2
専務取締役 青野純也
専務取締役 青野純也

専務の青野純也です。
最初は家業を継ぐつもりがなく、別の業界で営業マンをしていました。
自分自身が社会に出て営業としてさまざまな経験を積むうちに、両親が営む精肉店のレベルが高く、たくさんのお客様から支持を頂いていると強く実感するようになりました。

長男でもあり、精肉店を継ごうか迷っている時、創業者の社長と一緒に三重県に松坂牛の名店と呼ばれる飲食店を回りました。有名な松坂牛は、確かに美味しかったのですが、「小さい頃から慣れ親しんでいる実家の伊予牛も負けていない、むしろ伊予牛の甘くとろける様な味わいの方が美味しい」と感じました。

この経験が引き金となって、この素晴らしい伊予牛を扱い、お客様から支持されている精肉店を続けていき、もっと多くのお客様に喜んでいただけるようにと思い、家業を継ぐ決心をしました。

伊予牛「絹の味」は知名度が低いですが、トップクラスの品質は素晴らしく、全国レベルの味であると確信しています。牛を育てる生産者さんを一軒一軒訪ねていますが、真摯に牛と向き合っている方が多く、生産者さんのためにも伊予牛を全国でも通用するブランドにしていきたいです。

日々の業務の中で、知れば知るほどこの仕事は奥が深いと感じております。 お肉の事を極めていくだけでなく、お客様の好みに合った提案・サービスをしてこそ、笑顔の「ありがとう」の言葉を頂くことができ、やりがいを感じます。 これからもお客様の笑顔のために、成長していきたいです。

なぜ、牛肉なのか?

青野精肉店ではお肉の中でも特に牛肉=おいしい伊予牛「絹の味」にこだわっています。

牛肉は、鶏肉や豚肉と比べて、少しお値段が高く、おいしさと幸福感も与えてくれます (※)

また牛肉は、お客様の「特別な日」「ハレの日」に選ばれます。
誕生日、卒業式などのお祝いごとや、試合や試験などの勝負前、遠足や運動会などの行事の日などに。

「お客さんが来るときは、青野に来たら間違いないんよ」

「今日から(大学生の)子どもが帰省してきとるけん、おいしいお肉食べさせてあげようと思って」

「お父さんが定年退職するから、そのお祝いに」

お客様のそんな言葉を聞くたび、使命感といいますか「この気持ちを裏切ってはいけない」と強く思います。
また、人の幸せのなかで、「家族」は多くの方の重要性が高いものです。
家族は食卓で多くの時間をともにします。
思わず笑みがこぼれるほどのおいしいものを食べて、会話がはずみ、食事の時間が盛り上がれば...。
それは家族の幸せ、もっと言えば人生の幸せにつながると考えます。

青野精肉店のお約束

ブランドとは、お客様との約束を守ることだと思います。

それなら、青野のブランドは「大切な人と囲む食卓に、笑顔のある時間を提供する」こと。
それこそが当店の理念「食卓に笑顔と感動を」。お肉をただ売るだけではなくて、お肉を通して笑顔と感動をお届けしたいと、私たちは本気で考えています。

青野精肉店に期待してくださるお客様のために、その期待に応え、ときに超えられるよう、日々研鑽しています。

  • 牛肉に含まれる「トリプトファン」は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを増やす栄養素です。

沿革

昭和54年10月10日青野精肉店を創業。
平成元年5月1日有限会社 青野精肉店を設立
平成25年2月9日ウェブサイトを開設。